磨崖仏を訪ねる

曲石仏 まがりせきぶつ 県指定史跡(昭和41年3月23日)

森岡小学校のある森岡丘陵の中腹南面にある磨崖仏で、隣り合って掘られた二つの石窟の中にあります。向かって右側は、釈迦堂と呼ばれる高さ6m、奥行約7mの石窟で、中に像高3mの丸彫りの如来形坐像(通称は釈迦像)が安置されています。

この像は、頭、胸、腰、両膝の各石材を組み合わせたもので、室町時代のものと推定されています。石窟の入口約3mの間口には、鎌倉時代と思われる持国天(じこくてん)(左)、多聞天(たもんてん)(右)の立像が陽刻されています。

向かって左の石窟は、右側の石窟に比べ半分の規模(高さ2.5m、奥行3m)ですが、間口は広く4.9mあります。中央には、阿弥陀如来坐像を中尊に、向かって右に観音菩薩、左に勢至(せいし)菩薩を配した三尊像が陽刻されており、一部に彩色の跡がみられます。平安末期の作品で、曲石仏の初作と思われます。

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